自動車業界は、数十年の間に膨大な進化を遂げ、私たちの日常生活において重要な役割を果たすようになりました。
一つの魅力的な側面は、車のボディタイプの多様性です。
車を選ぶとき、私たちはセダン、SUV、クーペ、ハッチバック、ミニバンなど、さまざまなスタイルや設計を選択できます。
その反面、ボディタイプの呼び方と形が一致しない人が増えてきていると思います。
私も自分で車を購入するまでは、街中で見る車がどのボディタイプなのかや、その名称もわかりませんでした!
今回は一般的なボディタイプの特徴や用途別の選び方を紹介していきます。
ボディタイプ(形状)の種類
一般的に分類されるボディタイプ(形状)を紹介していきます!
セダン
セダンは、エンジンルーム、座席、トランクルームがそれぞれ独立して隔てられている車のことを指します。
例えば、普段街で見かけるタクシーやハイヤーと呼ばれる送迎車で使われることが多いです。
この形の車の特徴は、エンジンルーム、車内、トランクルームが隔てられていることによって、運転時の安定性が高いところです。
また、上質な乗り心地を再現しやすいので、高級車に多く使われる形の一つとなります。
ハッチバック(コンパクトカー)
ハッチバックは、座席とトランクルームの隔たりがなく、比較的コンパクトなサイズ感な車を指します。
街中でも取り回しの良いサイズで、その見た目からコンパクトカーと呼ばれることも多いです。
日本では比較的安価で購入できる種類の車が多いので、人気なボディタイプの一つといえます。
街中でも走っている数が多いので、たくさん見ることができます。
SUV
SUVとは、スポーツ・ユーティリティ・ビークル(Sport Utility Vehicle)の頭文字をとった車で、クロスカントリー4WDと同じような見た目ながら、より「普段使いする車」としての乗り心地や、車内の静粛性を重視した車を指します。
クロスカントリー4WDとは、道がないところや、足場がゴツゴツしているような場所を走ることができる車のことです。
クロスカントリー4WDのような悪路走破性はありませんが、それでも砂利道など「ちょっと荒れた道」に強いのが特徴です。
最近はSUVのラインナップが増えて、街乗りに向いたもの、コンパクトサイズのものなど車種の選択肢も増えてきています。
ミニバン
ミニバンは、乗車定員が5人から最大8人と少し大きな車となります。
3列シート仕様の車が多く、シートアレンジによっては車中泊にも使用できますので、家族連れの方やキャンプをする方に大変人気の車です。
日本では大きい車のなのになぜ「ミニバン」と呼ばれるようになったのかというと、実はアメリカからその語源は来ているのです。
アメリカでは、大型のキャンピングトレーラーの「キャラバン」というものがあり、ミニバンとは本来「小さなキャンピングトレーラー」という意味があります。
アメリカでは自分の車でキャンピングトレーラーを牽引するのが一般的で、その車はどれも全長5m以上、全幅が2m以上の大きなサイズだった。
1980年代、それよりも一回り小さなサイズのシボレー・アストロという車が登場し、日本でもブームとなり「ミニバン」という新しいジャンル誕生のきっかけになりました。
とはいえ日本でも、全長4.8m以上、全幅は1.9m以上の車となると「デカっ!」と言われる大きさなのに、アメリカの言い方をそのまま使って「ミニバン」と呼ばれるようになりました。
「バカでかいクルマ」が標準的なアメリカ車の中では、比較的「小さいキャラバン」だからミニバンと呼ばれ、すっかり日本でも定着してしまったということです。
ステーションワゴン
ステーションワゴンは、セダンにあった座席と荷室の仕切りをなくして、広い荷室を確保した車を指します。
見た目は車の前方がセダンと同じような形をしていますが、後方の荷室の辺りがセダンと比べて膨らんでいるのが特徴です。
走行性能、荷室の広さ、運転のしやすさ、燃費のバランスが良いボディタイプです。
総じて「ワゴン」と呼ばれることもあります。
クーペ
クーペとは、セダンよりも小さくデザイン性や走行性能を重視した車を指します。
スポーティで車高が低く、ドアは左右の2枚のみ、定員も2~4人と普通自動車の割には乗車人数が少ないのが特徴です。
ただし、種類によって乗車定員4人となっていても、大人が広々乗れるスペースがないものがあるため、注意が必要です。
実用性は低いですが、スタイリッシュな見た目と運転する楽しさを味わえる魅力があります。
そのクーペの屋根を開閉式にしたのが、オープンカー(カブリオレ)と呼ばれています。
屋根部分を開くすることで、開放感を味わいながら運転を楽しむことができます。
軽自動車
軽自動車は、サイズが全長3,400m×全幅1,480m×全高2,000mm以下、排気量660cc以下の車を指します。
日本特有の規格で、普通自動車よりもコンパクトな形で、定員も4人以下です。
税金や自賠責保険などが安く設定されており、維持費が安く抑えられるというメリットもあります。
最近は車内空間が広い「ハイト系」「スーパーハイト系」というジャンルの軽自動車も増えてきており、安全性の向上のため安全装備も充実したものが多いです。
生活や用途に合わせた車の選び方
「見た目が気に入った」という理由だけで購入してしまうと、後になって「使い勝手が悪かった…」「もっと違う車も比較して買うべきだった…」と後悔することもあります。
中古車とはいえ、車の購入は高い買い物です。
車の購入を検討している方は、今から挙げる具体例のように今の生活や、車の用途にあわせてタイプを選んでみましょう。
近距離の移動がほとんどで、買い物や通勤で使用する場合
毎日の送り迎えや通勤、買い物といった近距離での利用がメインで「維持費はできるだけ抑えたい」という人には、軽自動車やハッチバック(コンパクトカー)がオススメです。
維持費が比較的安く、カラーバリエーションが豊富で、学生でも維持できる価格帯なのが強みです。
最近の軽自動車も室内空間が広いだけでなく、機能も充実しています。
歩行者検知式の自動ブレーキが標準装備されているモデルも多くありますので、運転に自信のない方にもおすすめです。
休日の運転がメインの場合
普段の移動・通勤にはバスや電車を利用して、車に乗るのは休日だけなら、ガソリン代をあまり気にしなくて済むため、自分の好みや趣味に使用できる車を選びましょう。
ドライブを楽しみたい方は、自分が運転したくなるような車を選ぶのがおすすめです。
家族構成にもよりますが、独身者や子供が独立した夫婦ならクーペ&オープンカー、予算に余裕があるなら、高級セダンで快適なドライブを楽しむというのもありだと思います。
30代~40代のファミリーなら、大勢乗れて荷物も載せられるミニバンやワゴン、アウトドア派ならSUVがオススメです。
普段使いも休日の運転も両方楽しみたい場合
買い物で荷物、送迎で人を乗せられる実用性の高さと、運転する楽しさを妥協なく両方選びたいなら、スポーツタイプのセダン、スポーティなデザインか高級感のあるコンパクトカーがおすすめです。
もしくはある程度、趣味性がある車を選ぶと良いでしょう。
アウトドアが趣味なら、釣りやキャンプの道具を載せられる実用性に加えて、悪路での走破性を兼ね備えたSUVがおすすめです。
排気量が小さい比較的コンパクトな車を選べば、取り回しもしやすく燃費も良いため、維持費が安く済みます。
番外編:ボディタイプ以外の特徴、分類
車にはボディタイプ以外にも、動力となる燃料にも違いがあります。
通常はガソリンを燃料とし、エンジンを動かすエネルギーによって車のタイヤを動かしています。
ですが近年ではガソリンだけが原動力ではない種類も出てきています。
ハイブリッド車(HV)
ハイブリッド車は通常のガソリンと電気の力を両方駆使しながら走る車です。
状況に応じて2つのエネルギーを使い分けて走るため、通常のガソリン車よりも燃費が良く、ガソリン代があまりかからないのが特徴です。
HVは「Hybrid Vehicle」の略で、ハイブリッド自動車という意味です。
最近の車では、ガソリンエンジンは電気を作る”発電機”のように使用され、作られた電気はモーターを回してタイヤを動かし走る車もあります。
企業のアイディアや努力が感じ取れるところでもありますので、身近にある車がハイブリッド車であれば、一度調べてみても面白いかもしれません。
電気自動車(EV)
こちらは完全に電気のみを動力として走る車です。
EVとは「Electric Vehicle」の略で、電気自動車という意味です。
先ほどのハイブリッド車と違い、エンジンや燃料タンクが搭載されていません。
その代わり巨大なバッテリー(電池)が搭載されており、充電した電気を使い走ります。
現在のところ電気自動車の充電施設は多いとは言えませんので、万が一電気自動車を購入し使用する際は、充電施設がどこにあるのか予め調べておく必要があります。
自宅に充電施設があり、普段の移動が近距離だけ利用する場合の方におすすめです。
プラグインハイブリッド車(PHV/PHEV)
簡単にいうと、ハイブッド車のように走り、電気自動車のように充電することができる車を指します。
PHVは「Plug-in Hybrid Vehicle」、PHEVは「Plug-in Hybrid Electrical Vehicle」の略で、メーカーによって呼び方に多少の差異がありますが、使われいている仕組みには違いがありません。
この車の欠点としては、複雑な仕組みを使用しているため、他の車より車両本体価格が高くなる傾向にあります。
燃料電池車(FCV)
この車は燃料電池を搭載している車で、水素と酸素の化学反応によって発電した電気エネルギーを使い、モーターを回して走る自動車です。
FCVとは「Fuel Cell Vehicle」の略で、燃料電池自動車という意味です。
ガソリンで走る車が、ガソリンスタンドで燃料を補給するように、燃料電池車は水素ステーションで燃料となる水素を補給します。
メリットとしては、エネルギー効率が良い・排気ガスが出ないまたは少ない・騒音が少ないなどが挙げられますが、デメリットも複数あります。
デメリットとしては、まず1つは価格帯が高級車並みであることです。
そしてもう1つは、水素を補給する水素ステーションの数が充電施設よりも少ないことです。
まだまだ出始めたばかりの技術ですので、今後どのようにして普及するのか楽しみですね。
まとめ
自分のライフスタイル、必要性、そして個人の好みに合わせて最適な車両を選択することが重要です。
車のボディタイプは単なる外観だけでなく、乗り心地や実用性、日々のモチベーションにも大きな影響を与えます。
きちんと適切な選択をすることで、より満足度の高いドライブを体験することができます。
結局のところ、最適な車を選ぶためには、自分の欲求と要求を考慮し、様々なオプションの中から最良の選択を見つけることが重要です。
このような記事を通じて、あなたの車選びに少しでも役に立ってもらえたなら幸いです。